妥協して住宅の性能を落としていけない
快適な暮らしは、建材に注目すること
藤沢市に「自然素材の家」を建てたTさんに、その住み心地をうかがいました。
──自然素材の家に住もうと思ったきっかけは?
もともと自然素材住宅というものをあまり考えていませんでした。大阪から3年ほど前に引っ越してきて、ecomo(エコモ)のお店を妻が見ていて、その時にモデルルームを見たときに、気になったのが、言ってみればきっかけでしょうか。
家づくりにとっても強いこだわりを感じて、このこだわりなら信じられるかな、と思いました。その時に自然素材住宅というものを知りました。その時のecomoの雰囲気・印象がとて も良かったんですね。
──実際に住んでみて良かった点・良くなかった点を教えてください。
良いのは家に帰って来て、木の香りがすること。そして、生活の匂いが付かないこと。焼きそばや焼き肉をやっても、翌日に匂いが残っていないことが本当に凄いな、と思っています。それから、ホコリがほとんど舞わないこと。テレビの裏なんかも、ほとんどありません。
悪かった点・追加しておけば良かった点は、何があるかなとこうして考えてみても、なかなか難しいですね。住み心地がすごく良いので。
最初から隠すべきところは隠したい、という要望があったので、敢えてオープンキッチンにはせずに、パントリーを充実させたりしました。その生活イメージが先に出来ていたので。竹口さんとの話し合いで、主婦の動線を意識したものにしたものが作られたことが大きいですね。ですから不満は全くありません。
──お気に入りの場所は?
奥さま:先ほど出た、パントリー。気に入ってます。とにかく収納が多いのが良いですね。キッチンの奥まった部分にあるのですが、これだと、リビングからも見えませんし、生活感丸出し、という感じもありません。
ご主人:私は造作。子供部屋の造作机なども気に入ってますね。 子供の年が離れているので、色々と悩みました。中学生と小学生なので、部屋を別々にしたいという希望がありましたけど、、広さにも限度がありますから。明確に二つにわけずに、壁の上部分を通す形にして、1台のエアコンで充分なスタイルになっています。
──セルフビルドが多いと聞きました
奥さま:二階の寝室と子供部屋の壁を主人が全て塗りました。
ご主人:仕事から帰って来て、壁を塗りました。妙に楽しくて、それがストレス発散、みたいな(笑)。毎日2時間~3時間、楽しめて壁を塗れました。これで自信も付きましたから、補修なども自分でやれますよ!
──これから家を建てたい、と考えている方へアドバイスをお願いします。
やはり良いものは良いです。ある程度の予算はあると思いますが、その予算に妥協して、中途半端にしてしまうと、家の性能が下がってしまいます。家の性能は落とさずにちゃんとしたものを使って作ることをおすすめします。家の広さにこだわらなくても、住み心地の良い家は多少狭くても手に入るものなんです。
キッチン一つにしても、高性能なキッチンはあると思いますが、そこにこだわらず、柱や断熱材などに注目するほうが、結果として良いんじゃないかな、と思いますね。 アイテムよりも素材にお金をかけること。そうすることで本当に住み心地の良い家を、私たちは手に入れることが出来ました。