オーガニックの優しさと、
二人の女性スタッフの想い
マンション住まいだったOさんご夫婦は、お2人目のお子様が誕生されたことで手狭に感じるようになり、夢だった一軒家を立てる計画を練ったそう。
ecomo(エコモ)に家づくりを依頼したのは、以前からオーガニック素材に感心が高く、ecomoが経営するエココミュニティモールで無農薬野菜やオーガニックコットンなどの衣類を購入されていたからだという。子供の誕生もきっかけとなり、口にするもの、切るものな ど、すべて体にやさしいものを取り入れるようになったそうです。
「ecomoさんは、暮らし全般に対してオーガニックをプロデュースしていますし、空間展示されているモデルルームを見てお願いしようと思いました」。と奥様。
エコや素材の良さを提供する会社は多いが、ecomoの最大の魅力は徹底的にオーガニックにこだわっているという点。家だけでなく、暮らすこと、生きること、そのすべての活動に対し、できるだけ自然な姿であろうとする精神を伝えている。もちろんそれは強制的なかたちではなく、心がけのある人であれば、衣食住、どこからでもウェルカムという気持ちのいいスタンスだ。
その精神を掲げる社長は、どんな難しい話をする方かと思いきや、若夫婦であるOさんはなんともフレンドリーな感じ。堅苦しさは一切感じない。どうしてオーガニックにこだわるのかを問うと、「やはり健康は大事ですよね。自然であることはやはり体に優しいんですよ。このOさんのお宅は、家の90%は土に還る素材を使っています」と社長。こだわりが目に見えてわかるところもまた優しい。
ここは、レストランでもなければ雑貨屋でもない。まだ幼い娘さんお2人と共に、ご家族4人が仲睦まじく暮らす1軒の家だ。この空間構想は奥様がいろいろな雑誌を見て研究した賜物であるが、その想いを受け止めた2人の女性スタッフの功績も大きいところだろう。
まず女性設計士は空間のアウトラインの線を引き、全体像をデザイン化した。次にインテリアを担当する女性は、自身が以前勤務していた家具会社などのルートを駆使して、他のどこにもない造作家具を提案した。
下の写真内にて、ソファ裏手に映る木製アイテムにご注目頂きたい。これまで多くのショールームなどに足を運んだなら、この斬新さに驚かれることだろう。実はこの木製の造作は、食洗機などを内蔵したシステムキッチン。面材のカラーリングをセレクトできることがせいぜいだったメーカーものではなく、空間のテイストに合い、空間の寸法に 合うキッチンを作り上げたという。
「こだわりのある方にとって、アイテムの一つひとつが空間を作り上げる重要なファクターになってきます。今回のように キッチンを初め、棚など全てにおいて統一された空間を提供できるのも、独自のルートで注文ができるからだと思います」。そう話すのはインテリア担当。
ステンレス素材を選びがちなシステムキッチンにいたっても、造作により木の風合いを感じられるキッチン家具とでも呼ぶべきアイテムを作り上げた。漆喰の外壁、 珪藻土の内壁、肌に吸い付くように優しいフローリングなど、自然素材を徹底的にプロデュースできるところがecomoの大きな魅力だ。